AEDの普及活動と万博
誰かのために何かをしたいと思っても、人間は一人では何も出来ないかもしれません。
しかし、多くの人が集まれば、その力は何十倍、何百倍にも膨れ上がります。
AEDの普及に力を入れていらっしゃる方達は、みんなで励ましあって活動されています。
医療関係者はもちろん、救急隊、消防隊、そして実際に心臓病で大切な命を失ったご家族の方達・・・
インターネットでは、このように悲しい状況の中、自分のように辛い思いを誰にもさせたくないと、AEDの重要性を訴えているホームページがいくつもありました。
皆さんが一様に「自分に出来ることは何だったのか?何もしてやれなかったのか?」と当時を振り返り、回想されています。
どうして愛する家族を失わなければならなかったのか、その原因は何だったのかを知りたくなるのは、当然の事でしょう。
そして、心停止状態にはAEDがあれば助かるかもしれないこと、どれほど健康でも心停止になる可能性はあることを知ることになるのです。
ただでさえ苦しく 心も引き裂かれそうになる中で、皆さんが前向きに一歩ずつ歩んでいる姿には、ただただ 頭が下がる思いです。
AEDをより多くの人に知ってもらうために、さまざまな活動をされています。
そして、署名活動・ベルマーク活動・講演会・講習会・募金活動などの活動の努力によって、確実にAEDの設置数は多くなってきています。
しかしながら、実際にAEDを使う立場に立ったとき、どれほどの人が躊躇なく使うことができるのでしょうか。
AEDの設置が形だけのものになっては、いけませんね。
講習に行けない方は、AEDのメーカーのホームページでAEDの取り扱い方法の様子を見る事ができますから、ご覧になってみてください。
2004年から一般市民のAED使用が認められたとはいえ、私がAEDの存在を知ったのは、2005年に開催された万博でした。
愛知県で開催された「愛・地球博」です。
万博に訪れた人は、約2205万人!すごい人数ですね。
これだけ大勢の人が集まった万博会場には、約100ヶ所にAEDが設置してあったそうです。
始まった当初は、まだ肌寒い3月でした。
暑い夏が終わる9月の閉会までの半年間の間に、熱中症になった方が313人、心停止状態になった方が3人いらっしゃいました。
そして、この心停止状態になった3人の方達の命が、AEDによって助けられました。
どの時も、警備員や救急隊、医学生らの手によって心肺蘇生法が実施されました。
心臓マッサージをする人、AEDを装着する人、会場に待機していた救急隊を呼ぶ人・・・見事なチームワークだったと当時のニュースでは発表していました。
おそらく、この時のニュースでAEDという機械が一般人でも使用できるようになったことを知った方は多いのではないでしょうか?
そして、心臓マッサージや人工呼吸と同じくらいAEDの必要性が認識されたと言っても、過言ではないでしょう。
万博終了後、会場の備品や施設などが、希望者に譲渡されました。
もちろん、AEDも例外ではありません。
設置されていた約100台のうち35台が、万博終了後、栃木や鹿児島などの26自治体に譲渡されたそうです。
きっと、今でも市民の安全のために待機してくれていることでしょうね。